松井家に伝来した具足(ぐそく)である。注目して欲しいのは、草摺(くさずり)部分である。向かって右側の側面(そくめん)部分だけが黄色くなっている。これは、もともと紅色だったのが、色あせてこうなったのであるが、他は紺色で仕立てたのに、なぜこの部分だけ紅色にしたのか? この部分は、弓を射るときに、敵の正面にくる部分である。このように射向(いむけ)部分を紅くするのは、細川(さん)(さい)が始めたもので、細川家当主・一門の具足にはこのようなデザインが用いられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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