江上龍介記録
熊本県八代市西松江城町12−35 〒866-0863 TEL:0965-34-5555 FAX:0965-33-9200
   江上龍介氏は(1917〜2001)は、熊本県玉名郡出身。八代郡鏡町で長く制作活動を続け、どの会派にも属さず、独自の画風を展開した画家です。
 本館では、平成10年にこの画家の作品展を行って以来、その創造の軌跡を追うため、毎年テーマを変えて企画展示を行っています。

江上龍介略歴
平成10年夏休み特別展覧会「イメージの生まれるところ―江上龍介作品展―」
1998年7月7日〜8月3日  
くわしくはこちら パンフレットP1 P2 P3 P4 (いずれもjpeg)     子どもたちの感想

平成12年企画常設展「―江上龍介展 ver.2000」
2000年5・6日〜7・日
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古今の画家が追い求めてやまなかった「女」というテーマ。
この画家の目に女という存在はどのように映っていたのだろう。
あるとき、たずねた。「女の絵ばっかりですね」 即答「そりゃ、男を描くよりいいもの」

平成13年企画常設展「―江上龍介展 ver.2001」
2001年5・9日〜7・5日

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それにしても、この画家の作品には顔が多い。画家自身の自画像なのか。
あるいは見る人の自己投影か。2001年4月4日、江上氏永眠。
おそらく最後となった作品は、平安時代の舞楽面がモデルという。江上氏にどこか似ている。

平成14年企画常設展「―江上龍介展 ver.2002」
2002年6・1日〜6・0日
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「絵と向き合っていると、化け物が出てくる」と江上氏は言っていた。
どんな化け物が出てくるのか。
画家の妄想の世界を再構築してみた。

平成15年企画常設展「―江上龍介展 ver.2003」
2003年6・0日〜7・5日
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作品名をつけることにあまりこだわらなかった江上氏だが、自ら気に入って名づけた作品がある。
「錯―空間―」・「錯―時間―」
錯覚や倒錯の「錯」の字は、この画家にとって、何か気になる文字だったらしい。
錯というキーワードをヒントに、作品を見ると何かに気づくだろうか、という試み。

ニュース映像(RKKニュースより)

視覚と知覚、意識と無意識、認識のしくみ、記憶のプロセス、イメージの源泉・・・。
そうしたものに、江上氏は深い関心を寄せていました。
よって、その作品は、カンヴァスの上に偶然現れる形に意味を与えるのはどこか?、どの時点か?・・・。
そんなことを試すような作品が多いといえます。

江上氏の作品に対し、「何が描いてあるか、さっぱりわからない」と多くの方がおっしゃいます。
誰しも、意味がわからない=正体がわからない=認識できない「もの」には不安を感じます。
でも、私たちがはっきり認識できるものだけで、世の中は成り立っているわけではありません。
わけがわからないものに対する不安な感じ、あるいはドキドキする感じ。
その「感じ」に何らかのヒントがあると、この画家は考えていたと思います。

作品を目の前にしたとき、心の中に自然とわいてくる「何か」。
その「何か」に注意深く耳を傾ける。
そんな時間を過ごしていただく場となれば幸いです。


これまでの展覧会

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