番号 |
83 |
作者名 |
細川重賢 |
作者名フリガナ |
ホソカワシゲカタ |
生没年 |
1720〜1785 |
作品名 |
昆虫写生図 |
作品名フリガナ |
コンチュウシャセイズ |
制作年 |
江戸時代中期 |
品質・技法・形状 |
紙本墨画部分彩色・掛幅装 |
法量 |
各26.0×39.0 |
作家・作品解説 |
3枚の昆虫写生図を貼りあわせた本図は、いずれも熊本藩6代藩主・細川重賢(宝暦の改革を成功させた名君)が制作したものと考えられます。 重賢が活躍した18世紀の日本では「博物学(生物を観察・研究する学問)」がとても盛んでした。大名の間でも、魚介類・鳥類・植物の写生帖(図鑑)を編集したり、珍しい生物を交換することが流行、博物学を通じた交流が盛んに行われました。重賢も博物学愛好者のひとりで、哺乳類などを描いた≪毛介綺煥(もうかいきかん)≫など様々な写生帖を制作しました。とくに幼虫から成虫になる過程を写生した≪昆虫胥化図(こんちゅうしょかず)≫は、わが国初の昆虫生態図鑑として評価されています。(≪ ≫内はいずれも財団法人永青文庫所蔵) 本図にも、チョウ・ガ・イモムシ・カミキリムシなど様々な昆虫が写生されています。色を塗った完成図のほか、昆虫の足やカエルの下書きを繰り返した跡もあり、納得いくまで観察した重賢の姿が想像されます。一番上の一枚には採集場所と月日が付してあり、その記録形態が≪昆虫胥化図≫とよく似ているため、本図も重賢が昆虫写生帖を制作する過程の中で描かれたものの一つかもしれません。 |
数量 |
1幅(3枚) |
出品・受賞暦 |
2020年10月「知られざる肥後の絵師」展出品 |
備考 |
館蔵品目録(一)P20−72 画中書込(上段) 「中津川/六月朔日」(朱書)/「信州五月廿六日/柳ノ虫」(朱書)/「六月廿七日夜/東都/形状/如蚊」(墨書)/「東七月」(墨書) 桐箱貼紙墨書(新)「細川重賢/動物/写生帖」 ※中津川=木曽路(中山道)/美濃に入って二番目の宿場(岐阜) ※重賢(八代藩主)一七二〇〜一七八五 |
分類名 |
美術:近代以前:絵画 |
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