番号 |
12 |
作者名 |
不詳(矢野派) |
作者名フリガナ |
フショウ(ヤノハ) |
生没年 |
生没年不詳 |
作品名 |
塩浜の図(向かって右) |
作品名フリガナ |
シオハマノズ |
制作年 |
江戸時代末期 |
品質・技法・形状 |
紙本著色・額装 |
法量 |
70.1×83.6 |
作家・作品解説 |
本図に描かれた塩作りの作業の様子を見ていきましょう。 向かって右の画面には、担桶に海水を汲んで運ぶ女性がふたり描かれています。右端には、振鍬(塩田に砂を撒く道具)もしくは入鍬(塩が付いた砂を集める道具)を担いだ女性がいます。間にいる男性は、塩水を含んだ砂に筋目をつける道具を担いでいるようです。この作業によって水分が早く蒸発します。
向かって左の画面には、上半身をあらわにして、柄振という道具で塩の結晶がついた砂を集めている女性がいます。たいへんな重労働なのでしょう。そのとなりの女性は、集めた砂を笊に入れて運んでいます。土盛りした沼井(ぬい)に、塩が付いた砂を入れ海水をかけると、濃厚な塩分を含んだ「かん水」ができます。これを釜屋に運び、釜炊きして水分を蒸発させると塩ができるのです。 八代では、潮の干満を利用して海水を自動的に取り入れる「入浜式塩田」で塩が作られていたようです。満潮時には地面が海面より低くなる、干拓地ならではの方式です。本図は、この当時の八代の景観や塩作りの様子を伝える資料としてたいへん貴重です。 |
数量 |
1面 |
出品・受賞暦 |
2023年2月「知られざる肥後の絵師2023」展出品06 |
備考 |
館蔵品目録(一)P8−2−2 本来枕屏風(2曲)を額装になおしたもの 高島付近 |
分類名 |
美術:近代以前:絵画 |
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