作家・作品解説 |
勾玉(まがたま)とは、縄文時代から古墳時代くらいまで作られていたアクセサリーです。ヒスイやメノウ、碧玉(へきぎょく)、滑石(かっせき)などの石(いし)、粘土、ガラスなど、さまざまな材質で作られており、身に着ける人の地位が高いことを示したり、魔除けとして使われたりしたようです。 八代でも、その地域を支配した人々が埋葬(まいそう)された大きなお墓(=古墳)から、管玉(くだたま)や玉類とともに勾玉が発見されています。 熊本県指定史跡である田川内一号墳の左屍床(ししょう)から見つかった玉類をまとめたものです。碧玉製(へきぎょくせい)の勾玉(まがたま)、滑石製(かっせきせい)の小勾玉(こまがたま)、ガラス製丸玉、管玉(くだたま)、ガラス製小玉などがあります。 古墳に死者とともに埋葬される品を副葬品といいます。
田川内1号墳は、八代市の南部に位置する径30mほどの円墳で、石室内の装飾が古くから注目されていました。出土資料の一部は肥後考古学会会長を務められ、九州の考古学会を牽引され平成 16年に亡くなられた三島格(みしまいたる)氏により保管されていました。三島氏の「体制が整ったならば地元で保存を」との遺志に 基づき 、平成 26 年 3 月、関係者より当館に寄贈されました。 |