【趣 旨】
本館では、開館記念特別展「松井文庫の精華」以来、財団法人松井文庫所蔵品の調査・研究を活動の柱として取り組み、その成果を展覧会等を通して広く紹介してきました。そして今回の展覧会では、和紙資料を紹介します。
松井文庫には、奉書紙、檀紙、巻紙、絵半切、紙子反物、千代紙など多種にわたる和紙580件余りが所蔵されています。それらは、幕末から明治時代にかけて江戸・東京で買い求められたられたもの、地元宮地産のものが中心です。特に商品名、製造者名、当時の梱包方法など多くの情報を持つ未開封の紙、現存数のひじょうに少ない八代紙子を始めとする宮地産の紙は、わが国の和紙について研究する上できわめて資料的価値が高いと言えます。同時に、くらしに彩りを添える季節感あふれる絵柄や洒落た文様の千代紙、切組燈籠と呼ばれるペーパークラフトなどは、当時の人々の教養や楽しみを窺わせて興味が尽きません。
本展覧会では、さまざまな作品を通して、幕末・明治期の豊かな和紙の世界を当時の人々と同じように楽しんでいただければ幸いです。
【展示作品】 出品リスト
【主催】
八代市立博物館未来の森ミュージアム
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