細川家存続のために力を尽くした康之と興長。はたしてその忠義はむくわれたのか?
戦国乱世を生き延び、肥後一国を治める大名となった細川家。この細川家を家老として支えたのが松井康之(1550-1612)とその子興長(1582-1661)です。
戦国時代末期、細川家初代藤孝に召し抱えられた康之は、一度も離反することなく、細川家に仕えました。戦場で生命の危険にさらされても裏切らず、藤孝から冷遇されても細川家のために奔走し、秀吉から大名取り立ての誘いを受けても細川家に留まりました。自らの武勇と知略を、主家存立のために使う、それが康之の生き方でした。
康之のあとをついだ興長は、80歳で没するまでの50年間、細川家の家老をつとめ、4人の藩主に仕えました。最後に仕えた5代綱利は、幼くして家督を継いだこともあり、問題行動の多い藩主でした。この綱利に対し興長は、ことあるごとに諫言を行い、肥後一国を預かるにふさわしい人物となるよう導きました。御家存続のため、主君を器量ある藩主に育てあげる、これが興長の忠義のあり方でした。
細川家が国持大名として成立・存続しえた背景には、このような康之と興長の忠義の行動がありました。この展覧会では、細川家を支え続けた康之と興長の生きざまに迫ります。
◆出品リスト
*会期中、出品番号6・7のみ展示替を行います。
出品番号6 細川藤孝奉行人連署起請文 10月19日(金)から11月 4日(日)まで
出品番号7 細川奉行人連署状 11月 6日(火)から11月25日(木)まで
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特別講演会1
◆演題 「日本史における諌言の機能と役割〜松井興長を中心に〜」
◆講師 稲葉継陽氏(熊本大学永青文庫研究センター教授)
◆日時 平成30年10月27日(土) 14:00〜15:30
◆場所 本館講義室 事前申込不要 定員80名 聴講無料
特別講演会2
◆演題 「松井康之という生き方、松井興長という生き方」
◆講師 林 千寿(本館学芸員)
◆日時 平成30年11月10日(土)14:00〜15:30
◆場所 本館講義室 事前申込不要 定員80名 聴講無料
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■展覧会期 |
平成30年10月19日(金)〜11月25日(日)
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■休館日 |
10月22日(月)・29日(月)・11月5日(月)・12日(月)・19日(月)
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■開館時間 |
9:00〜17:00(入館は16:30まで) |
■観覧料 |
一般 600円(480円) 高大生 400円(320円)
*( )内は20名以上の団体料金 *中学生以下は無料
*障がい者手帳をお持ちの方は無料
*11月3日(文化の日)は無料公開日
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■主催 |
八代市立博物館未来の森ミュージアム・八代市・熊本日日新聞社
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■企画協力 |
熊本大学永青文庫研究センター
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■展覧会図録 |
『ザ・家老 松井康之と興長 』当館受付にて販売中
A4版・124頁・1,500円
郵送ご希望の方はこちらをご覧ください。(郵送料はご負担ください)
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『ザ・家老 松井康之と興長』展覧会図録
発売中(1,500円)
戦国時代末期から江戸時代はじめにかけて、大名細川家の家老として、同家の存続と藩政の維持発展のため力を尽くした松井康之(1550〜1612)とその子興長(1582〜1661)の生きざまを紹介。
出品作品71件の写真と解説
特別寄稿「松井興長の諌言―その論理と役割―」(熊本大学永青文庫研究センター教授 稲葉継陽氏)
総論「松井康之と興長の忠義」(当館学芸員林千寿)、松井康之興長略年表等を収録。
A4版・124頁・1,500円(郵送料350円)・600g
郵送での購入をご希望の方は、書名・冊数・送付先・電話番号を明記の上、現金書留にて代金1,500円(現金)と郵送料350円(切手)を八代市立博物館までお送りください(〒866-0863 熊本県八代市西松江城町12-35)。 2冊以上お求めの場合は送料が異なりますので、事前に電話0965-34-5555にお問い合わせください。
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