
新型コロナウイルス感染防止対策のため、4月24日より臨時休館となり、6月6日をもって閉会いたしました。楽しみにしていただいた皆様には大変申し訳ありませんでした。
武将の美学 ここにあり!
戦陣を指揮する武将にとって、武器・武具は戦うための実用品であると同時に、自らの存在をアピールするファッションアイテムでもありました。武将たちは、武器・武具の使い勝手のみならず、その美しさにも気を配ったのです。
江戸時代に八代城主をつとめた松井家には、500点を超える武器・武具が伝来しています。これらの中には、平安時代末期から室町時代にかけて製作された姿の美しい刀剣、種々の材料や技法を駆使した肥後拵、蒔絵をほどこした豪華絢爛な馬具、兎の耳を模したユニークな形の兜、細川三斎流として名高い洗練されたデザインの甲冑、高級な羅紗を用いた派手な色合いの陣羽織などが含まれており、当代武将たちの美意識の高さをうかがうことができます。
また、松井家には、武器・武具を配した松井家歴代当主の肖像画が伝来しています。ここに描かれる武器・武具は、戦陣の褒美として主君から与えられたもので、拝領品である武器・武具が、御家の名誉を象徴する品として取り扱われていたことがわかります。
本展では、松井家に伝来する武器・武具とそれに関わる絵画・古文書など約100点を展示します。本展を通して、武器・武具の実用性を超えた意味について考えていただければ幸いです。
(本展は、昨年度開催する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で中止となったため、本年改めて開催するものです。)
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