作品番号2 「源氏物語抜書懐紙」
後宇多天皇(1267〜1324)の書と伝えられている懐紙です。『源氏物語』の第十一巻「花散里(はなちるさと)」の一節が抜書きされています。
「おほさるゝなけれは 我も人もなさけを かはしてすくし給 様なりそれをあひ
なしと思人はとにかくに ことはり世のさがと思 なし給つゝさるにつけても
にくからす夜のかき □もさやかにてかはりに けるなるべし」
作品番号13 「後拾遺集切」
平安時代後期の歌人・源顕基の歌一首を記したもので、本作品は平安時代後期の歌人・源俊頼の筆跡として伝来しています。
「後一条院うせさせたまひて よの中はかなくおほしけれは 法師になりて横川にこも
りゐて 上東門院によりとハ せたまひたりけるに
前中納言顕基
よをすてゝ山にいりにし 身なれともなをこひしきハ むかしなりけり」