1期:平成15年7月15日〜8月24日
2期:平成15年8月26日〜9月28日 |
能楽に造詣の深かった松井家には、すぐれた能面が数多く伝えられています。
今回の展示では、能面の多様性を知っていただくために、
できるだけ多くの種類の能面を選び、
それぞれの特色を比較しながら見ていただけるよう展示しています。 |
 |
1期の見どころ(その1)
能面の華―小面を7面
|
うら若い少女をあらわした「小面こおもて」は、女面を代表する面ですが、金春流こんぱるりゅうでは、この面を主役に用いることが多いため、金春流の松井家には小面が13面伝わっています。
今回の展示では、そのうち7面を一堂に並べています。小面制作上の約束事にのっとりながら、微妙に異なる表情をしているところにご注目ください。 |
※能の流派・・・観世、宝生、金剛、金春、喜多がある。 |
※小面制作上の約束事・・・髪際の毛筋が3本まっすぐに表されている。瞳が四角にくりぬかれている。など。 |
1期の見どころ(その2)
いちばん怒っているのは誰? |
 |
能には、さまざまな事情や性格を持った役が登場します。
女性の面にも、年齢の違いをはじめ、普通の人か、身分の高い人か、人間か、天女か、あの世のものか・・・など、いろいろな種類があります。
右の三面は、いずれも嫉妬に苦しむ女性をあらわした面です。いちばん激しく怒っているのは誰かな?何の違いでそれがわかるのかな?・・・
そのように比べながら見ると、それぞれの特色がよりはっきりするでしょう。 |
|
右から泥眼でいがん、橋姫はしひめ、般若はんにゃ |
 |
2期の見どころ
さまざまな男たちの人生 |
2期では、男面を中心に展示します。
男の顔は人生を表すといいますが、能に登場する男たちもさまざまなドラマを背負っています。
優美で憂いのある「中将(ちゅうじょう)」、人生のはかなさを悟る「邯鄲男(かんたんおとこ)」、戦いに明け暮れた武将を表す「平太(へいだ)」、非業の死を遂げた「頼政(よりまさ)」、失意のうちに自ら目をつぶした「景清(かげきよ)」など、魅力的な男たちの顔を見比べてください。 |
能面名品選 出品リスト |